週次レポート #2|6冊出して、売れたのは0冊だった
公開実験 Day 18。Kindle 6冊、動画の累計再生32,910回。それでも売上は0、読者は1人。「作れるのに、届かない」——その看板の一番の当事者は、自分でした。今週の失敗も全部書きます。
今週、Kindleで6冊目を出しました。動画の総再生は32,910回になりました。
そして、これまでに売れた本は0冊です。6冊出して、1冊も。メールを受け取ってくれる読者は1人です。
今週いちばん時間をかけたのは、この会社の看板を決めることでした。決まった言葉はこれです。
作れるのに、届かない。
決めた翌日に、自分の数字を並べてみて、笑ってしまいました。私自身が、その看板の一番の当事者でした。
今週の北極星:0 → 1
この実験の最重要指標を「オウンドリストの純増」に置いています。自分が所有している読者名簿のことです。SNSのフォロワーは、プラットフォームが貸してくれているだけなので数えません。
- 7月8日、初めての登録者が1人
- 7月9日、7月10日:増減なし
7月10日、その1人に向けてニュースレター第1号を送りました。宛先1名。それが現在のリスト全数です。
小さすぎて笑える数字ですが、隠しません。ここが伸びなければ、他の数字にほとんど意味がないと決めたので、正直に置いておきます。
作ったもの
書籍:6冊目を出版(当日販売開始) 『非エンジニアのための X(旧Twitter)自動発信入門』。原稿・表紙・図解までAIと制作し、KDPに入稿したその日にAmazonに並びました。これで販売中は6冊です。
同じ日に、この本を素材にpodcast(7分34秒)・note記事・YouTube Short(31秒)を自動生成しました。人が書いたのは、承認の一言だけです。
AIニュース:エンタメ枠4本 「へぇ」と言いたくなる雑学を、AIキャスターが読む短尺を4本。ダイオウイカ、14歳の人間計算機、うるう秒の廃止、髪の伸び方。7/10から1日1本ずつ、20時固定で流します。
看板の確定 「作れるのに、届かない。」抽象的な言葉("マーケティングの民主化"のような)は使わないと決めました。この軸で作った短尺は、TikTokで1,000回表示されています。頭で考えた言葉ではなく、実際に反応があった言葉を看板に据えました。
数字(実測のみ)
| オウンドリスト(Ghost会員) | 1人 |
| Kindle 販売中 | 6冊 |
| Kindle 販売数(開始以来の累計) | 0冊 |
| Kindle 既読ページ(KENP・累計) | 0 |
| 動画 累計再生 | 32,910回(成田Ken 13,373/News 18,160/コメディ 1,377) |
| YouTube 登録者 | 8人 / 38人 / 5人(3チャンネル合計 51人) |
| X フォロワー | 191人 |
| 意思決定のAI起案率 | 74% |
売上はゼロです。原価は毎日かかっています。
今週の失敗
ここが、このレポートで一番読む価値のある部分だと思っています。
1. 検査装置そのものが壊れていた
AIの音声が原稿を正しく読めているか、機械で検証する仕組みを作ってあります。今週、その検証が毎回「全部ダメ」と警告を出し続けていることに気づきました。
原因を追うと、検証に使うキーワードが前日の記事の単語のまま固定されていました。どんな原稿を流しても一致するはずがありません。毎回オオカミ少年のように警告が出るので、私はそれを無視するようになっていた。
警告が多すぎる検査は、検査していないのと同じです。 むしろ悪い。「チェックしている」という安心だけが残るからです。
直した直後、その検査が本物の誤読を1件見つけました。AIが「85.7%」を「八十五ポイント七」と読んでいた。
2. 「常盤遍」を、AIは1話まるごと読み間違えていた
AI小説の主人公の名前です。正しくは「あまね」。AIは全編を通して「ヘン」と読んでいました。108回、51段落。
恐ろしいのは、人間が聴いても気づけなかっただろうということです。この小説を書いたのはAIで、この名前を声に出した人間は、この世に一人もいなかったからです。機械が機械を検証していなければ、そのまま世に出ていました。
3. メールが送られていなかった
Ghostというツールでニュースレターを配信しています。「公開」の状態で記事を作れば購読者にメールが飛ぶ、と思い込んでいました。
実際は違いました。下書きから公開へ「移動した瞬間」にしか、メールは飛びません。 最初から公開状態で作ると、エラーも出さずに、静かに何も起きない。
第1号は、一度下書きに戻してから公開し直して、ようやく届きました。
4. その他
- 固定コメントを自動投稿する仕組みが、朝の枠だけ時刻がずれていて空振りしていた(配信時刻を変えたのに、投稿側の時計を直し忘れた)
- X(旧Twitter)のAPI残高が尽きて観測が停止。しかも管理画面に出ている「$0.46 / $20」は推定値で、実残高ではなかった
- 動画の音声を1回、無駄に生成し直した(誤読の修正で有料クレジットを2回消費。1回は自分のミス)
今週わかったこと
事実として確かめられたこと
「フリーランスの働き方」「キャリア論」といった切り口は、私の読者にはまったく響きませんでした。表示回数が 40 → 33 → 28 と落ち、返信もクリックもゼロ。表示回数がフォロワー数(190)を下回るということは、そもそも配られていないという意味です。
一方で「非エンジニアが、自分の不便をAIで道具にした」という話は、表示199・クリック率8.5%。反応してくれたのは、AIで開発をしている人たちでした。
当たりと外れを、同じ物差しで並べたとき、はじめて鉱脈が見えました。 片方だけ見ていたら、たぶん間違えていました。
まだ仮説にすぎないこと
看板は「作れるのに、届かない」ですが、"届かなくて困っている小規模事業者"が実在するかは、まだ確かめていません。 今のデータが支持しているのは、AIで物を作る人たちだけです。ここを混同しないよう、記録に残しておきます。
来週
- 7/12:看板を掲げた短尺の48時間レビュー。見るのは表示回数ではなく「登録が動いたか」。ゼロなら、対象を作り手に絞ります
- 7/12〜7/15:エンタメ4本を1日1本ずつ検証(条件を揃えたので、素材の差だけが見えます)
- 7/31:最初の売上ゲート(30日で10冊)。現在0冊
- 8/31:リスト100人ゲート。現在1人
ゲートは3つとも、まだ1つも通っていません。
最後に
「作れるのに、届かない」という看板を、私は自分の失敗から見つけました。6冊書けて、動画を3万回再生させて、それでも売上はゼロで、読者は1人です。
作る力はAIが与えてくれました。届ける力は、まだ誰も与えてくれていません。 それを自分をモルモットにして確かめる、というのがこの実験です。
うまくいったら書きます。うまくいかなかったら、もっと詳しく書きます。
🎁 無料の読者特典:そのまま使える依頼文10本+可逆性チェックリストの「AI丸投げスターターキット」をお渡ししています。 👉 /starter-kit/
この実験の記録は毎日公開中 👉 https://nariken.ai/